福岡心霊スポット体験談 NO.14



 犬鳴峠(9)






投稿者 県民 様



ここの投稿でも分かる通り、福岡では犬鳴峠に行くという人は多いです。

○○が行った、友達が行った、という話も地元の人間ならよく聞きます。

だからなのか、「俺たちも行こう!」という話になり、

友人たち8人で犬鳴峠に行きました。

そんなにたくさんの人が行ったのなら、自分たちが行ったところで、

そんな大そうなことが起きるはずがないと高をくくったのです。


2年前の六月。午前1時。

旧トンネルは巨大なコンクリートブロックで入口を塞がれています。

が、上のほうは開いており、脇からブロックを登れるというのは有名な話だったので、

私たちもさっそくよじ登りました。

ブロックの上に立った瞬間でした。

ワン、ワン、ワンという犬の鳴き声のような音。

中に入って分かったのですが、

それはトンネルのなかで落ちた水滴が反響して鳴き声のように聞こえるのです。

それを知らない私たちはさっそく涙目になりました(笑)

これを聞きたい人は、昼間雨が降った日に行けばよろしいかと。

で、怖がってコンクリートブロックを降りた友人3人を置いて、計5人で侵入。

2人(私はこっち)と3人に別れ、奥まで進みました。

旧犬鳴トンネルは、途中までコンクリートで壁を補強してますが、

中間から手掘りのままのトンネルになっています。

その境目を通った瞬間、空気が変わったのを覚えています。

脅えながらも、奥に進み、出口まで行きます。

出口もコンクリートブロックで塞がれていました。

入口のブロックは上に通れる空間があるのに、出口はしっかりと閉じられています。

不可解ですよね。

なぜ開けられている入口と違って、出口は厳重に閉じられているのか。

私たちは最初に決めた通り、出口のコンクリートブロックにそっと触り、

いそいそと入口にほうへと戻りました。

そして戻ったとき、残っていた三人に怒られました。

「俺たちを怖がらせるつもりか?」と。

意味が分からない私たちが聞き返すと、

なんと私たちが中間らへんにいたとき、奥から叫び声が聞こえたというのです。

中間とは、トンネルが手掘りとなっている場所です。

そこを私たちが通った瞬間に、聞こえたというのです。

かなり怖かったのですが、そこは県民性というものでしょうか。

帰るという意見を拒否し、私たちが行ったのに、3人組みは行かないのは不公平だ! ということで

無理矢理にトンネルの奥へ行かせました。

そして、彼らが持つライトの光が、ちょうど中間らへんに辿り着いたときでしょうか。

ドーン! と大きな音がトンネルのなかで響きました。

びりびりと振動を感じるほどの音です。

私は、友人と顔を見合わせました。

そして、悲鳴。彼ら三人組が、トンネルの奥から逃げかえってきました。

彼らも、その音が聞こえたといいます。ちょうどトンネルが手掘りになったところに入ったときに。

そして、一番不気味なのは、私が振動を感じたほど巨大な音だったのに、

三人組のうち一人は、その音を聞いていないというのです。

周りが逃げたから、それに釣られて走ったのだと。

それからは、すごかったです。

5人全員で奥に進もうとすると、手掘りの壁に着く前なのに、「どーん!」という音が何度も聞こえました。

そして、手掘りの空間に入り、数歩歩いた時、

これが最後だと言わんばかりに「どどどどど」と凄まじい音。滝のような音だったと思います。

私たちは逃げました。

音の回数は、4回は聞こえたという人、6回聞こえた人。

中には、歩くたびに聞こえたという人もいるし、何も聞こえなかったという人もいました。

聞こえた回数に違いが出るなんて、これはもう普通の音じゃないと私たちは判断したのでした。

二年後の現在、いまのところ皆無事です。

ですが、行った車のうち一台は、深夜12時をすぎると、カーオーディオにノイズが入るようになりました。

CD音源なのに、です。

いまは直ったそうですが、みんな呪われたんじゃなかろうかとビクビクしました。







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